7月17日(日)潟上市役所にて、「中村征夫と考える!!秋田の海を守る作戦会議」が開催されました。
秋田県潟上市出身の水中写真家・中村征夫さんをお迎えし、
”秋田の海はどうなっているのか”
”海や自然を守るためにどうしたら良いか”
などについて、約100名の参加者の皆さんと一緒に考えました。
中村さんは、これまで、約80ヶ国もの海を潜ってきたそうです。
同じ国の海を何度も潜ることで、海の中の環境の変化について知ることができるといいます。また現在は、全国の海に潜り、漁法を撮影することによって、昔ながらの伝統的な漁の仕方や様子を写真に残しています。
スライドを用いながら、海の中の様子や、撮影時のエピソードなどを語ってくださいました。
中村さんが、秋田・男鹿の海に初めて潜ったのは24歳の時。
当時の男鹿の海の中は、海のゆりかごと呼ばれ、魚たちのエサや産卵の場所となる海藻や藻でいっぱいだったといいます。
何十年か経って、再び男鹿の海に潜ると、海藻や藻はずいぶん少なくなっていたそうです。
秋田の海といえば、県魚でもある「ハタハタ」。
中村さんは、ハタハタの産卵の様子を撮影するため、寒さ厳しい2月、秋田の海に潜ったといいます。
さらに、ハタハタの産卵の様子を、ご自身が撮影された写真をスライドに映しながら説明する中村さん。
真冬の過酷な海の中で、ハタハタの産卵が行われている様子が、目に浮かぶように伝わってきました。
地球の環境の変化は、海を観察することでわかる、と中村さんはいいます。
すべては海へと流れていく-。
だから、私たちが生活をする中でも、身近で長くつづけていける環境への取り組みを実践することが大切であると語ってくださいました。
また、中村さんご自身が実践されている環境保全への取り組みについても語ってくださいました。
食事の際に器に残った汁を、使わなくなった布で吸い取ることで、排水溝へ流すことなくキレイにしているそうです。そうすることで、洗剤の量も少なくてすむのだといいます。
こうした、身近で長くつづけていけることを実践するのが大切なのだと教えていただきました。
講演終了後は、ロビーで参加者の皆さんと談笑したり、写真集にサインを頼まれて、快く応えていらっしゃった中村さん。
おおらかな大自然のような、穏やかさと優しさに溢れた素敵なお人柄でした。
●潟上市名誉市民で水中写真家の中村征夫さん常設ギャラリー「ブルーホール」
http://www.bluehole.or.jp/index.php
イベント名 | 水中写真家「中村征夫」と秋田の海を守る作戦会議 |
参加人数 | 100人 |
日程 | 7月17日(日) |
場所 | 潟上市役所 |
主催 | 海と日本プロジェクトin秋田県実行委員会 |
協賛 | 財団法人 日本財団 |
協力 | 株式会社 中村征夫オフィス |