海と日本プロジェクトの取材をするようになって、「秋田の海は豊かだ」とよく耳にするようになりました。
私も本当にそう思います。
季節や時間によって表情を変える海の風景も美しく、水も驚くほど澄んでいてきれいですし、海の幸もすごく美味しい。
しかも、自然体験や遊びをしながら、地球の息吹を肌で感じられるようなスポットが豊富!
秋田、最高! 秋田の海、最高!
では、秋田の海は何故に豊かなのでしょう?
海が豊かであるとは、どのような状態なのでしょう?
素朴な疑問を素に、取材してみました。
そうしたら、ちょっと面白いことが分かったので、何回かに分けて、連載していきたいと思います。1回では、ちょっと書ききれないボリュームなんです。
最初に一番大事な事実を書いてしまいます。
海の豊かさのキーポイントとなるのは「フラボ酸鉄」という物質。
海のミネラル等の栄養分の一種です。
これが、海の生態系を豊かにする起点とイメージしてみてください。
「フラボ酸鉄」は「フラボ酸」と「鉄」からできています。
植物性プランクトンが成長するためには、鉄分をはじめ、ミネラル等の成分や、こうした栄養分の吸収を助ける成分が必要なのですが、「フラボ酸鉄」は、海洋性植物プランクトンが取り込みやすい!という特徴を持っているんですね。
つまり、「フラボ酸鉄」が豊富だと「海洋性植物プランクトン」が増えて、それを食べる「動物性プランクトン」が増える。これにより「海のさまざまな小さな生物」が増えて、さらに「海のさまざまな大きな生物」が増える。
という風に、海の生態系が豊かになるわけです。
では、「フラボ酸鉄」はどこからくるのか?
それはまた、次回に!
参考資料:「総合的な学習の時間」に役立つ 川や海などの水辺でできる自然体験プログラム集(発行:日本環境教育フォーラム/助成:日本財団)
イベント名 | 【秋田の海が豊かな理由】海の栄養分のカギを握る「フラボ酸鉄」 |
メガネライター。編集者。構成作家。東京生まれ、青森育ち、秋田市在住。東北地方有数の港町である八戸市で、潮の香りと山背を感じながら育ったため、海や海風、潮の香りがあると心が安らぐ。昨年の「海と日本PROJECT」では秋田県内の海沿いを取材にまわり、海に関わる方々の「懐の深さ」と「器の大きさ」に感動。
この取材をきっかけに、夏は子連れで海のイベントをはしご、すっかり海が好きになってしまいました。秋田の海最高!
https://www.facebook.com/imaeuruha